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X(旧twitter)まとめ【 裏ハムラを取り扱っている先生方へ】|Twitterアーカイブ|医師 百澤明ブログ

投稿日: Twitterアーカイブ

『裏ハムラを取り扱っている先生方へ』

現在裏ハムラに取り組んでいる形成外科医・美容外科医にテクニカルエラーによる合併症を生じさせないための注意点を述べます。

これは、私の経験から得た重要ポイントです。私たち外科医がすべきことは、解剖を熟知しその術野の危険ゾーンを理解することです。 私はどんな手術でも必ず執刀開始前にその危険ゾーンを確認しています。これは東大形成外科の岡崎睦教授の教えです。 いつも、危険がどこにあるかを把握していれば、取り返しのつかないミスは防げます。

裏ハムラの危険ゾーンは、外眼筋(下直筋と下斜筋)および涙小管です。

1つ目の注意ポイントは、結膜切開のあとの剥離方向です。確実に眼輪筋の方へ剥離を進めなければなりません。うっかり、背側へ進むとそこには、CPF(後葉)や下直筋があります。

2つ目の注意ポイントは、移動させる眼窩脂肪・隔膜弁を作成する際に内側と中央のコンパートメントの間に存在する下斜筋です。 怖がって確認しない術者もいますが、私は必ず、直視下に目視して確認しています。 そんなところにあるはずがないとたかをくくって盲目的剥離をしてはいけません。

3つ目の注意ポイントは、涙小管です。 涙小管は、涙を鼻腔に流すための排出管です。視野が狭いからといって助手に強く力を入れさせすぎると、損傷してしまいます。 私は、涙小管損傷を避けるために、結膜切開の内側部分はなるべく涙点から遠ざかり、涙丘方向へ切開を進めています。

手術は奥が深いです。10回で見えてくるもの、50回で見えてくるもの、100回で、それぞれ異なります。 1,000回目ぐらいになってやっと気づいたこともあります。 私の経験からの手術のキモを記述しました。合併症が減り、満足する患者さんが増えれば幸いです。

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